2026/10/15

開業資金は実際いくら必要?物件タイプ別に徹底解説します

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開業資金は実際いくら必要?物件タイプ別に徹底解説します

Cafe Create Lab.代表の三瓶です。
「開業設計ノート」では、カフェ開業に役立つ情報をお届けしています。

以前の記事で「自己資金は最低300万円程度」という話をしましたが、今回はさらに踏み込んで、「開業資金は実際いくらかかるのか」を物件タイプ別の目安でお伝えします。

というのも、開業資金は「物件のタイプ」で、同じカフェでも数百万円単位で変わってくるからです。「カフェ開業は◯◯万円」と一括りにできないのは、ここに理由があります。

今回は10〜15坪(15席前後)の個人カフェを前提に、結論から言うと目安はざっくり次の通りです。

・居抜き:500〜1,100万円

・スケルトン:800〜1,700万円

一般的にも「小規模カフェの総額は10坪で500〜1,000万円、15坪では1,000〜1,200万円前後」と言われますが、これも物件タイプで大きく振れます。それぞれ、なぜこの金額になるのかを順番に見ていきましょう。

まず押さえたい「物件タイプ」2つの違い

開業資金を左右する最大の要素が、借りる物件のタイプです。大きく2つに分かれます。

① スケルトン物件

内装も設備も何もない、コンクリート打ちっぱなしの状態の物件です。 ゼロから内装・厨房・電気・給排水をすべて作るため、最も費用がかかります。内装工事の坪単価はおおよそ30〜60万円が目安。その代わり、自分のコンセプト通りのお店を一から作れる自由度があります。

② 居抜き物件

前のお店の内装や厨房設備が残った状態で引き継げる物件です。 飲食店の居抜きなら、厨房やダクト、給排水がそのまま使えることも多く、内装工事の坪単価も20〜45万円とスケルトンより安く抑えられます。近年いちばん人気の選択肢です。

ただし居抜きでは、前の借主から内装・設備を引き継ぐための「造作譲渡費用(造作譲渡料)」がかかります。相場は業態や立地で変わりますが、飲食店全般でおおむね100〜300万円、カフェのような軽飲食なら100〜200万円、東京都内(都下)の平均募集額は約278万円が目安です。
設備が古ければ無償(0円)のこともある一方、好立地・重設備なら500万円以上になることもあります。

【パターン別】開業資金の目安と内訳

ここからは、10〜15坪(15席前後)の個人カフェを想定して、パターンごとの目安を見ていきます。

居抜き物件の場合

もっとも初期費用を抑えやすいパターンですが、「造作譲渡費用」を見落とさないようにしましょう。

・物件取得費(保証金・礼金・前家賃など):100〜250万円

・造作譲渡費用(内装・設備の引き継ぎ):100〜300万円 ※カフェなど軽飲食は100〜200万円

・内装・改装費(坪20〜45万円):100〜350万円

・厨房・設備の点検・補修・追加:30〜120万円

・備品・什器:50〜150万円

・運転資金(固定費3〜6ヶ月):150〜250万円

合計の目安:500〜1,100万円

厨房がそのまま使えるかどうか、そして造作譲渡費用がいくらかで、ここが大きく変わります。設備が古ければ無償譲渡になることもある一方、好立地・重設備なら高くなります。「飲食店からの居抜き」か「物販などからの居抜き」かも必ず確認してください。

スケルトン物件の場合

自由度が高い分、もっとも費用がかかるパターンです。

・物件取得費:100〜250万円

・内装・設計・設備工事(坪30〜60万円):450〜750万円

・厨房機器:100〜300万円

・備品・什器:60〜150万円

・運転資金:200〜300万円

合計の目安:800〜1,700万円

ゼロから作るため、コンセプトを完全に表現できる反面、見積もりが膨らみやすいパターンでもあります。「どこにお金をかけ、どこを削るか」の設計が特に重要になります。

見落としがちなのは「運転資金」

パターン別の目安を見て、「思ったよりかかる」と感じた方もいるかもしれません。ただ、ここで一番伝えたいのは、開業費用と同じくらい運転資金が大切ということです。

オープン直後から売上が安定するお店は、ほとんどありません。軌道に乗るまでの数ヶ月、家賃や人件費を払い続けられるだけの運転資金があるかどうかで、お店が続くかどうかが決まります。

多くの資金計画の記事でも「運転資金は最低3〜6ヶ月分」とされています。また、日本政策金融公庫などの融資では運転資金の借入が3ヶ月程度に限られることも多く、それ以上は自己資金で手元に残しておく必要があります。内装にお金をかけすぎて運転資金が枯渇する、というのは、開業後に最も多い失敗のひとつです。

同じタイプでも、都心と地方でここが変わる

また、同じ物件タイプでも、出店するエリアによって金額は変わってきます。主に次の3点で差が出ます。

  • 物件取得費(保証金・礼金):都心は家賃が高く、保証金も家賃の6〜12ヶ月分と重くなりがち

  • 工事の坪単価:都心は職人の人件費や搬入制約で、地方より高くなることも

  • 家賃(=運転資金の重さ):毎月の負担が違うため、用意しておくべき運転資金の額も変わる

つまり、同じ「居抜き」でも、地方なら下限に近く、都心なら上限に寄りやすいというイメージです。ご自分の出店エリアを思い浮かべながら、今回の目安を調整してみてください。

※本記事の金額は、2024〜2025年時点の複数のカフェ開業・店舗内装メディアの相場データ(内装坪単価:居抜き20〜45万円/坪、スケルトン内装総額は15坪で450〜750万円、造作譲渡費用は飲食店で100〜300万円など)をもとにした目安です。実際の金額は物件の状態・立地・コンセプトによって大きく変動します。

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